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2016-09-14 [長年日記]
_ 今日は仕事の関係でとある装置の見学をさせてもらった。磁場を利用して荷電粒子の軌道を曲げる仕組みを使ってる装置のところで、粒子の軌道の含まれる平面に対して磁場は垂直だよねと言いつつつい右手の親指と人差し指と中指を直交させる私。でも右だっけ左だっけ?
「そこで右手を出しちゃダメだナ」と、一緒にいた女性に突っ込まれた。私は彼のことを尊敬してる。この人は指を使って2進法の計算ができるヒトなのだ。彼が別の会話をしてる間にこっそりスマホで確認する私。右は誘導起電力、左がローレンツ力に関連する。考案者のフレミング自身は、ウィキペディアによると、左についてはFirst finger=Field(磁場)、seCond finger(人差し指)=Current、Thumb=THrust(推力)と覚えよと言ったそうな。右手の方はFirst finger=Field, seCond finger=Current、thuMb=Motion of the conductorとのこと。だがこれだと私は覚えられないのである。そこでやはり、ローレンツ力についてはFBI、すなわちF(orce)・B(磁場)・I(current)と覚えて親指人差し指中指を順に割り当てる。問題はこれが右か左かなのだが、Lorentz力だからL(eft)と覚えることにしたのである。
普段やれスミルノフだそれランダウだと言ってるくせにこんなことも覚えてない。たぶん昔も高校で覚えて大学で忘れたんだと思う。きっと、ベクトルで覚えたんだろうが、それだと$\vec{F}=\vec{I}\times\vec{B}$でないと向きが逆になってしまう。やっぱり結局ちゃんと覚えてなかったのではないだろうか。ただ、問題は記憶の事じゃなくて、どうして”左手”になるんだ、と言うことなのかもしれない。このことだけですでに自然が対称ではないことを示しているように思える。ただ、ちゃんと空間反転を行なうと法則は同じになるので実はこれはこれで対称なのだということだ。物理ってやはり難しいね…。