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2011-02-16 「見て、僕の中のモンスターがこんなに大きくなったよ」−MONSTER− [長年日記]
_ 数年前に放送大学で受講した経済学入門の教科書を再び開いている。マンデルブロが経済学者であることをもっと早く知っていれば、勉強のモチベーションが上がっていたかもしれない。限界原理がさまざまなコスト関数を支配しているとまずは考えてみようと思っている。単純な関数の増減の話とたかをくくっていたのだが、考えを改めるべきなのかもしれない。
_ 人間を他の動物と峻別する特徴とは何か。情報を交換する手段が言語の原点であるとするなら、簡単な言語を持つ動物は人間以外にもいる。(あまつさえ寝言さえ言っていることがある、うちの奴らは)。高等な動物になれば快楽のために一見不合理な行為を行なうこともあるようだ。宗教は…あるかどうかはわからないが、自分よりも優れた存在や自分にはどうしようもない圧倒的な存在が自分以外に在る、ということは認識しているものがいるかもしれない。たとえば雷を恐れる気持ちなどは人のそれと同じく神の誕生の兆しであるかもしれない。そこに気付いた獣は、こんなふうに言い始めるかもしれない:「私には、自分に不完全なところがあるとわかっている。ということは、完全であるということがどういう意味かを知っているのと変わりが無い。その完全な存在のことを神と名付けよう」。自らの精神の存在に「意識的であること」。それだけが人間を他の動物と峻別する特徴であるのかもしれない。そのことを意識するや、人間は二つのスフィアに同時に存在することとなった…。精神圏という言葉を何で知ったのだったろうか。テイヤール・ド・シャルダンなる人がオーベルニュの歌を歌いながら説いた言葉であろうか。きっとSFに大きな期待を寄せた高校から大学の頃にかけて、百科事典で読んだ言葉ではないかと思う。百科事典に耽溺する時間は素晴らしかった。様々な図版を楽しみ、漫画のこともSEXのことも文学のこともみんな載っていた。50音の辞書順に並べたと言うだけで隣り合う項目同士には意味上のつながりが無いのが面白かった。検索とリンクによって参照されるWikipediaには無い楽しみだ。井上陽水も百科事典を繰りながら作詞をした。
_ さて怪物とは何か。怪物とは人間の姿をしているが人間では無いものである。怪物の特徴は、人間の恐怖心に付け込んで成長するところにある。社会現象としてのモンスターもしかり。「ただ乗り」の兆しでもあれば執拗に攻撃を掛けてきて、自らの正統性を示そうとする。
_ 一方、天使の使命とは「星を護る」ことなどではない。天使という言葉は、Qualty of Lifeを革新した者にこそふさわしい称号なのだった。
_ 「世界のドキュメンタリー−地下深く永久に。−」
「オンカロの最終処分場に近づいてはならないよ。」地下都市を想わせる巨大な施設の入口には、さまざまな言語で危険をあらわす警告が書かれる。これは不気味なファンタジーの一節ではどうやらないようだ。BR導入と共にドキュメンタリー番組を沢山録画するようになってしまった。世界を詰め込めるような記憶装置など在るはずが無いと言うのに…。
_ わかってるさ。今日は疲れているんだ。