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2014-12-14 [長年日記]
_ 現実の厳しさに打ちのめされる日々だ。ただ生きるということがそれだけで苦痛だ。この世界で生きることが苦悩の連続だ。生き生きと楽しく日々を送れるなんてなんという幻想、あるいは自己欺瞞、あるいは鈍感さなのだろうか。一度こう考え始めてしまったらもう深く落ち込んでいく他はない。デメテルがハデスに娘・ペルセポネを奪われた悲しみと、アマテラスのスサノオの乱暴狼藉に対する怒りが世界から光を奪った。そのような世界が現前にある。そういう閉塞感から俺はどのように光を見出せばよいか。そのヒントもまた、それら神話の教えるところにある。かくして今は、読書のための読書をしよう。今日手に取る書の題はその名も『ヴァギナ』。それを”脚の間に持っている”女性の著書。引用は広く細やかで、安達哲の『お天気お姉さん』を原作とした映画でヒロイン桂子がテレビカメラに向かってスカートをまくりあげる仕草にまで言及されている。邦訳で400ページ余り。口絵はもとカラーだったが日本版とアメリカ版は白黒に差し替えられていることがはからずもヴァギナを隠ぺいせんとするイデオロギーの愚かしさの証拠となっている。まあ今や、この手の画像に触れようと思うならウィキペディアが良い助けになってくれる。ヴァギナの解禁がなされたなら、俺のように童貞をこじらせる若者も減ることであろうし、ジェンダー云々を理念だけで語ることによる陥穽にもはまらずに済むというものではないだろうか。