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2014-12-15 [長年日記]
_ 調子また一つわろし。MasterキートンReマスターというのが出た途端にもう売り切れになっているらしく、アマゾンで買おうとすると定価の3倍くらいになってる。誰か買い占めてるだろ!
_ [読書] 『ヴァギナ 女性器の文化史』(つづき)キャサリン・ブラックリッジ、藤田訳、河出書房新社、2005。
第一章読み終わる。この章ではアーモンド形や楕円形のデザインがことごとくヴァギナであるかのように書かれている。仏像の舟形光背もヴァギナ、ハート型もヴァギナ、である。まあ言われてみればそのように見えなくは無いのだけれど、いちいち根拠があるのかと疑いたくもなってくる。このままでは目は心の窓ではなく目は顔面のヴァギナになるし、空飛ぶ円盤も集団的無意識が表象した空中を行くヴァギナ、パイプの煙やシロイルカの吐息のドーナッツもヴァギナになってしまうのである。そうなのか?…いや実はそうなのかもしれない。そうであっても悪いことは無い。長い物がすべてファロスの寓意と取って特段悪いことがおこらないのと同様に。ただ、それですべてを説明したことにしてはいけない。そうそう、キャサリンの言うところを信じるなら、楕円形やハート形だけでなく逆三角形もまたヴァギナなのである。たぶん丸は楕円の一種なのでこれもまたヴァギナなのであろう。順三角形もヴァギナではないにせよ、下半身に向かって肉付きの良い豊満な女性のシンボルと言うことになるだろう。すると地面のひび割れも…キリンの斑点も…猫のブチも…ああ、世界がスメグマティックになってくる。