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2016-05-04 [長年日記]
_ 北大附属図書館に来てみた。本館に入るとかつて利用したときの記憶が蘇ってきた。ここは一般者でも手続きすれば1日の利用が可能で、前もって利用証を発行してもらえれば、借り出しもできる 。本館には北方資料閲覧室があり、道産子作家の作品、郷土史家の報告書などが開架に置かれている。有志の古文書研究会のレザック装の報告書が目を引いた。もしかすると、父の人母の人に面会に来る度、時間を工夫するなら、ここでしか探求できないことやここでこそ有利に探求できることがあるのではないか。
_ 続き。本館で蔵書検索して、「北キャンパス」にあるのを見つけ、本館の利用券が使えるかとカウンター嬢に尋ねると、「北図書館ですね。そちらでまた同じ手続きをしていただけば利用できます」と。クラーク会館でカツカレーでも食べてから行くかと思ったが休業。昼食前に北図書館へ。しかし目指す本が見当たらず、こちらのカウンター嬢に尋ねた時点で、北図書館ではなく北キャンパスであり、両者は違うことが判明。本館のカウンター嬢はもしかするとこのことを認識してなかったのかもしれない。件の北キャンパスとは触媒科学の施設のあるところでGW中は休み。まあこちらの調べ物は横浜に戻ってもできる。しばし北図書館内を見て回る。今は名称が変わったようだが、新入生がまず配属される教養部というのが北大にはあって、北図書館はその建屋の隣。それを反映しているのかもしれないが、白戸三平「カムイ伝」が所蔵されていた。全共闘の頃よく読まれた漫画だ。古い時代を反映しているなあ、と思ったら、棚の裏に回ってみると「Master キートン」が考古学の棚に置いてあった。まあこれも時代を反映してるのだろう、違う意味で。戦中を挟んで英語を指導していたハロルド・レーンとうい人の寄贈図書があり興味を持った。
_ 父母の人々に面会し、その後夕食何にしようかとしばし彷徨ってしまい、結局学生時代からやっている「大将」なるラーメン屋で名物「肉味噌ラーメン」食す。カウンターの向こうでは創業の頃からやっているまさにこの店の「大将」が腕を振るっている。ここでもまた密やかな再会があったという訳だ。この大将は、光栄のPC版「三国志」の一番最初のバージョンに出てくる牛金そっくりなのである。たまに行った居酒屋「塩野屋」も、だいぶ寂しげな感じだが営業していた。何だかメランコリックなのは雨で肌寒いばかりではないだろう。入学してすぐに入居したアパートも、私の部屋のあった離れこそなくなったが、母屋はほとんど建て直しもしていなさそうな感じで、相変わらず北大生に限定して部屋を貸していた。必ずしも余裕のあった学生生活ではなかったが、今回母校を回ってみて感じたのは、利用しようとすればできたはずの、潤沢にある図書情報をなぜもっと自由に利用しようとしなかったのか、ということだった。だが今、大学の図書は往時よりも一般に開かれている。だから後悔するには中らない。意志さえあれば。