RSSフィード:http://alpha-ralpha.com/diary/index.rdf
2016-05-10 [長年日記]
_ 図書館行った。
今回は本を借りに行ったのじゃなくて、国会図書館のデジタル化送信サービスの閲覧とコピーをお願いするため。17:00ちょっと回ったころ図書館に到着。閲覧は割と簡単にできたのだが、プリントはプリンターの解像力が全く無くてきわめて不鮮明。この文献は、私の生まれるちょっと前に書かれたもので、学生時代に読んだ論文の参考としてこんなのがあるといったことを当時指導をうけた教授に教えてもらったもの。教授が昔の理化学研究所にいたころの同僚の方の書かれたもので、示量変数と示強変数をつなぐ係数が時間に依存する時に弾性率のように緩和とともにだんだん小さくなるのかクリープコンプライアンスのようにだんだん大きくなるのかと言った挙動を、熱力学から説明するものだ。この間の訪札以来、学生時代に齧ったレオロジーへの興味が少し再燃していて、読みたくなった。したがって数式がいっぱい書いてあって添え字もふんだんに使われている。とっても役に立つようなプリントではなかったが、手間賃として1枚10円払ってきた。そういう無念さを抱えているのに、本当は17:00過ぎると受け付けないとかおためごかしなこと言われたりしたのだが、それも飲み込んできた。けいさんは大人だからな!これくらいじゃくじけないのだよ。このフレーズこういう時に使うんだろうか。この論文、もしかしたら我が家のどこかにあるんじゃないかと思うんだが、そうでなくてさらに今の興味が続くようならば、後日学校を通じて取り寄せることになるだろう。図書館はもっといいプリンタ用意しとくように(←三人称の命令形。こういうの、フランス語にはある。その場にいない人に命令するっていまいち理解しがたい)。
_ [物理学] クローニッヒ・ペニイのモデルの続き。
行列式の計算やり直し。今日も結論には至らず、でも進捗はあり、教科書に出てるとおり、変形して$sin$とか$sinh$とかが出てきたからもう少し。あちこちで符号を間違えてる。でもこのあと、せっかく矩形のポテンシャルで計算した結果をδ関数に置き換えたりしちゃうみたいなんだよな。それで疑問。行列式は余因子展開で計算していくのだが、5x5になった場合は展開の結果4x4の行列式、さらにそれらは3x3の行列式に展開されてそこから先はサラスのたすき掛けで計算する。これをどうやってコンピューターで計算するんだろうか??どうやら、行列の積の行列式が各行列の行列式の積に一致することと、三角行列の行列式が対角項の積になることなどを使って計算するのだった。ウォルフラムとか使うと数式も処理できるんだろうか。でもまあもう一日もがいてみよう。なんかいいことがあるかも知れない。しかし、コンピューターもインターネットもない頃にこういう計算やった人のことはいくら尊敬しても足りない。
そういえばクローニッヒって言う名前は線形応答の話でも出てきた。クラマース=クローニッヒの分散関係。周波数応答関数の実部と虚部は独立ではなくて、その間を結ぶ関係式。コーシーの主値積分で計算する。FT-IRの装置を触ったときにこれを実際に使う計算ソフトがあったのを見てちょっとびっくりしたことがあったっけ。