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2016-05-25 [長年日記]
_ [新聞を読んで] 日経、経済教室、16/5/25.
熾烈な競争を繰り広げる血の海から手つかずの大海に漕ぎ出す戦略を、と良く言われるが、そんな豊饒の海もいつまでも手つかずでありえようか。強いブランド力や特許などで囲おうとしても「航行の自由」もありいずれは赤く染まる。そこで第三の道、「日向と日陰」戦略がある、と楠木・一ツ橋大教授は言う。ゴールドラッシュの際大勢が金を掘るその「陰」で作業者のジーンズを売り成功した例が典型である。「日陰」とは本来忌避されるべきもの、そこに価値を見出す発想の転換が重要なのであり、無思慮な「逆張り」とは異なる。さて、機械学習とIoTたけなわの今日の「日向」の反対側にはどんな「日陰」があるか。隠花植物の醸し出す妖しい芳香をしばし想ってみたい。