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2016-06-09 [長年日記]
_ [テレビ] 「不機嫌な果実」第6話
最終章、と銘打っていたので最終回かと思ったら違った。いろいろと仕方の無いプロットだが、実はこれは人の好意がいかにおろかにならざるを得ないのかを描いているのかもしれない、と思い始めた。愚かな行為が止められない。アニマルスピリッツの陰の面。それを思い知らせるための仕掛けなのだとしたら、このようなドラマにも古典と同様の機能があるのかもしれない、なんて思ったりして。
_ [漫画] 最近読んだ、あるいは読んでいる漫画。
「鎌倉ものがたり 32」西岸良平、双葉社、2015.
ちょうど一年くらい前に出版されている。ずっと読んでたのだがここ数年読んでなかった。ページを繰ればあの頃と全く変わらない登場人物たちが私をあの頃と同じように迎えてくれた。なんだか、じん、と来ちゃいました。特に、ぬいぐるみに潜んで子供たちと交流するミニデビルの話。
「ガンダルヴァ 上・下」正木秀尚、河出書房新社、2004.
初出は2000年のコミック・モーニング。印象深かった。かなり時を隔ててから、私自身がアロマテラピーに興味を持った時にも脳裏にはこの作品があったと思う。香りは記憶を呼び起こす装置であり、内分泌に働きかけて肉体と精神に影響を及ぼす。このことはもっと理解されていいだろうし、肉体から発せられる香りにも耳を、というか鼻を傾ける必要はあるのかもしれない。
「ゴールデン・カムイ」野田サトル、集英社、2015−。
今第2巻まで読み進んだところ。日露戦争後の北海道が舞台。日露戦の生き残りである”不死身の”杉元とアイヌの少女アシリパ(”リ”の字は小さく書かれている)アシリパとは「新年」あるいは「未来」という意味とある。明治期の小樽の様子やアイヌの人々の自然とのかかわり方や知恵、そしてグルメ(笑)などを絡めて黄金をめぐる血なまぐさいドラマが良いテンポで進んでいく。アイヌの文化や歴史のことは興味深いのだが何となく避けていたことでもあったが、数年前「ヒグマ」という本を読んで興味が増していた。一気に7巻まで読む予定。気になる部分が出てきたら、次回帰省した際に北大の図書館ででも調べようと思う。