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2010-12-17 「蒸気機関車は上り勾配に弱いことを知っていたので…」−秘密戦隊ゴレンジャー− [長年日記]
_ 今日も昨日より寒かった。もうすぐ冬至だ。それまでは日が短くなる一方。
_ [読書] 「サーチ理論」今井亮一他、東大出版会、2007.
横浜市立図書館で予約してたのだけど順番待ちが長いので県立を調べたらあったので久し振りに紅葉坂へ。司書の石井さんが相変わらず御美しくていらっしゃった…。この本はちょっと高いので、中身を見て購入を判断しようと思ったのだ。ぱっと見、読みやすそうに見えるし、4200円は妥当な価格なのではないかな?経済学の本を買うんだからROI(投資利益率)をちゃんと考えなくちゃね。ね。ROIを計算して購入したら、ちゃんと投資を回収する行動を取らないと。つまりちゃんと読まないと。当たり前だけど。そろそろ積読を解消する方に注力しないと、読むより先に寿命が尽きる。そうか、それもROIの計算に取り込まなくちゃ駄目なんだな。寿命がパラメータになるように人生を考えるのか。仕方ないよなー。もうすぐ半世紀近く生きることになるわけだし。ゴレンジャーなんて見てる場合じゃないのかな。
_ [特撮] 「秘密戦隊ゴレンジャー」第45−48話。
45話はジョーズ、46話はSL廃止という時世が反映されている。機関車仮面はトーマスに先んじて機関車の擬人化をやっていた。まてよ、「きかんしゃやえもん」の方が早いのか?"やえもん"は阿川弘之作で岡部冬彦絵だ。1959年。確かにこっちのが早いな。機関車仮面曰く「わしの時代は終わった…(爆)」←(爆)は爆死したことを意味する。モモレンジャーが変な兵器を使ってる。モモセセリだって。セセリチョウからネーミングしてるんだろうけど、せせりっていうのは博多っ子純情によると幾分エッチな意味らしいぞ。つつくとかいじるとか…やばい、おっきしかけた。機関車仮面もアプト式を採用していれば上り坂でも苦労しなかったことだろう。
このころのモモレンジャーの言葉使いは何だか色気を増している感じがする。きっと彼氏ができたんだな。カレーハウスゴンはフルーツパーラーに変わっている。そしてキレンジャーの口癖に「めっそうもないめっそうもない」というのが加わっている。使い方を間違えても一向に気にする気配なくあちこちで使っている。世界で一番とんまな戦争はなあに?ヒント:木馬に関係してます。はーなるほどねー。太郎君のこのなぞなぞがヒントになってゴレンジャーの作戦が…!007がクールに活躍する。「よくやった」(江戸川総司令)。この47話では、モモの投げた爆弾に、キが危うく巻き込まれそうになる場面がある。なんか唐突な演出なのだが、キもモモも自然に受け答えしているように見える:
「あ、キ!ごめんごめん」
「モモー、あぶなかとよー!」
爆破シーンにキレンジャーがリアルに間違えて入ってしまったのではないのだろうか?
_ [音楽] ミシェル・ポルナレフ。
小学校の5年生くらいのときにラジオで「愛の伝説」(I love you because)を聞いて心に残り、「僕はロックンローラー」(Tibili)を聞いてこれは天才だと思った。音楽が天才だし、声が天才だ。
Tibiliとは何なんだろう?
"Tu as tu astibillibili wa."
という歌詞をエキサイト辞書で日本語に訳すと、
「あなたは、何もastibillibili waについて言いませんでした。」
と言う訳になる。意味レスなのかしら。
いつのまにか横浜駅西口のダイエーにできていたレコファンで買った。中学の時に買った「ポルナコレクション」が欲しくて探したが、どうやら日本だけで作られたLPだったらしい。実家にあるんだろうか?無いような気がする。ジャケット写真が、全裸のポルナレフがおてぃんてぃんのところに帽子をひっかけて(ということは多分撮影時におっきしてたんだと思う(^_^;))いる衝撃的な写真。裸エプロンどころか裸ハット(しかも局部に掛ける:普通に裸で帽子だけと言うのもアリだと思うが)。プレーヤーを借りに行った近所に住んでいた叔父の家でも、多分私の家でも、この良さを理解してくれたものはいなかったような気がする。その後買った「サウンド・オブ・ミュージック」のLPは評判が良かったというのに。僕はどっちも好きですが、ポルナレフは後にも先にもそんなスタイルのミュージシャンがいないという点でやはり天才だ。ファルセットと地声をくるくる使いこなしてしかもトランペットのものまねまでやる素晴らしさよ。ミラクルひかるのマッキーペンのものまねもこれには叶うまい。ポルナコレクション、CDになってない。「士官候補生」(あれ?これで正しかったかな?これってマーチ曲の題名じゃないか?ちょっと間違ってるな)とか「ファット・マダム」とかまた聴ける日は来るのだろうか?
_ 家の灯油が切れた。寒し。飲んでる低脂肪乳が白玉の歯に凍み通るが如し。静かに飲むべかりけれ。コーヒーのも。
_ [漫画] 「ゆうきまさみ年代記」
漫画家となってから30年目だそうで、おめでとうございましたな、ゆうき先生。わたしの尊敬する"ゆうき"さんはこの方と結城浩さんの二人だ。自薦漫画も良いのだけど、たぶんほとんど単行本ですでに持っていたと思う。あ、パトレイバーが無い!ある時処分してしまったんだ!この機会に読み直す必然性が生まれたような気がするぞ、するぞ。
それよりも貴重なのは昔の対談集を再録していること。雑誌に掲載されたものを縮小して載せているからメガネをはずさないと読めないが、読む価値は大いにあった。小松左京との対談が、もうなんだこりゃ状態で面白い。小松左京は縦横無尽自由自在に当時の漫画を引用する。しかも話してるうちに、大地震の考証はやったのか自分は日本沈没のとき全部やったぞとか、これはこうするのはどうだとか、この時点ならリニアモーターカーが実用化されてるが方式二つのうちどうたらとかどこを通ってるだろうなとか、貪欲に次々とアイディア出しをやってる。いくらでもあふれてくるようで、出し惜しみなんかしないのだな。このブルドーザー的な知識と肉とニコチンの塊を前にしてゆうき先生がまた堂々と渡り合っている(文章からはそう見える)のがまた凄いと思う。
_ 「士官候補生」じゃなかった。
「ショービジネス候補生」でしたな。確かに。