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けいりう堂日記

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2010-11-18 電動ドリルを生産する企業は「ドリル」というモノを提供するのではなく、「穴」を開けるサービスを提供する [長年日記]

_ なんだか仙谷さんがまたまたおかしなことを言ってしまったらしく。おやじギャグと一緒で思いついたら言ってしまわないと気が済まないんだろうか。ということは失言の数々も私の説では死の恐怖の表われと言うことになるのだが。

_ [新聞を読んで] 昨日と今日の日経。

11/17、企業総合面。はやぶさがイトカワの微粒子を持ち帰ったことから、はやぶさに提供された各企業の技術も注目されることになっている。イオンエンジンなんて子供の頃に読んだSFの世界そのものなのだが、良く思い出してみると、恒星間旅行のためのエンジンの候補として光子力ロケットとか太陽風ヨットなんかと並べて図鑑か何かに描かれていたような気もする。はやぶさのイオンロケットを提供したのはなんとNECだった。

11/18、経済2面。特許庁が、学会で公表した後でも出願された特許を認めるよう特許法を改正するらしい。発表から6カ月以内の出願でOKになるとのこと。とは言え国内の話に限られる訳だから、海外出願を目的にする場合にはやはり出願を先にしなくてはならないのだろう。この措置は企業よりも大学などの研究者からの出願を促すためのもの。

同、企業2面。バイオベンチャー各社が再生医療の実用化を急いでいる。富士フィルム系のJ・TECは培養軟骨を量産。コラーゲンを使うこの技術は写真フィルムの材料に使われていたゼラチンの技術の流れかと思う。膝の痛みが簡単に解消される日も近いかもな。

同「経済教室」サービスサイエンスについて(一ツ橋・藤川准教授)。モノを提供する産業からモノ以外を提供する産業へ。その「モノ以外の何か=サービス」ととらえ、従来型のグッズ・ドミナント(G−D)・ロジックからサービス・ドミナント(S−D)・ロジックへのシフトが進んでいる。G−Dロジックが一方的・分業的な「価値生産」と「価値消費」を前提とする一方S−Dロジックは双方向的・協業的な「価値共創」を企業と顧客の関係と前提する。S−Dロジックの例は皇居ランナーブームの火付け役と言われるアシックスストア東京(こいつらだったのか!)、従来の古書店に対するブックオフのシステム、気象庁に対する最近のウェザーニュース(顧客が現地の天気などの情報を逆提供するサービスを言っている)など。企業が顧客の協力を頼みにするのが当たり前になる風潮とはなって欲しくないんだが。

_ 同「やさしい経済学〜データでみる非正規雇用」第7回。非正規雇用から正規雇用への移行の割合は不本意型の非正規雇用者の方が多い。不本意型は「不本意ながら非正規雇用を続けている」のでそうなるんだろう。非正規雇用に対する救済策を議論する際には本意型と不本意型の行動や希望の異なることを考慮すべきと言うまとめでシリーズ終わり。次からゲーム理論。

同らいふ面。「街探検、川の跡 見〜つけた」ブラタモリみたいな趣味の人が何人もいる。この趣味に役立つサイト:国土地理院、国土変遷アーカイブ空中写真閲覧システム・goo地図・東京の水2009fragments・GroundInterface/東京時層地図。

同、スポーツ面。サッカードイツ代表のエンケという選手の自殺から1年、とある。サッカーもスポーツ観戦も興味は無い。傷つきやすく試合のミスで自分を責めていたというこの人となりには興味を抱いた。「うつ病にすべての罪を着せるのは、そろそろ止めてもいいのではないかとも思う。誰もがこの病気にかかりうる。ことさらにそれを恥ずかしいとか、自分は弱いと思う必要などない。」記事を書いたレングはそう言う。私は自らの健康のことを思い、また、学生時代の同期の中国人留学生のことを思い出している。誰もがこの病にかかりうる。軽い症状であっても常にリスクはある。彼が生きておらず私が生きているという結果は大きな違いだが、その原因にもまた大きな違いがあるとは必ずしも言えまい。

_ 11/18、夕刊、夕刊文化面。ミステリー作家ジェフリー・ディーヴァはイアン・フレミング財団の指名でボンドシリーズの新作を書いたりしている人。作中で子供や小動物を事件の被害者にしないのは「モラルではなく信念の問題。…安易な暴力の描写でサスペンスを演出しようとするのはプロとして怠慢」。人には涙を流す仕組みが備わっており、その現象を感動と取り違えている人は非常に多い。パターンにはまって流す涙は「感情失禁」と呼ばれる(←本当)ものであって、泣くことには快感が伴う(そう言えば、泣くことは笑うことほどに哲学の問題としては取り上げられてい無いように思う。寡聞のせいかもしれない)のだから、これを感動と呼ぶのは適当ではないかもしれない。あるいは、それを感動と呼んでも良いのなら、感動を生むということは単にテクニックなのであり、感動に値する立派な体験などとはまるで関係が無いということなのかもしれない。凝った筋肉を揉めばうめき声が出て、性感を刺激すればあえぎ声が出て、膀胱を押せば小便が出そうになり、前立腺を押せば射精するというのと同類、ということだ。

_ [栗山千明] 今日も露出してる。

「PON!」と「VS嵐」に出演。バラエティへの出演は今後増えて行くのだろうな。そうなるとさすがにもう追いかけ切れなくなってくる。それはそれで仕方無いことだ。「死国」とか「六番目の小夜子」とかで見た栗山千明は、そのまま原節子の系譜に至る銀幕女優となるものと思っていた。かつての銀幕女優と言う存在は、いわばG−Dロジックに従って観客に対して一方的に夢や幻想を与える存在だった。現代の女優はそのようなものを提供するだけではなく、同時に観客側でもあって、オタクな趣味とか居酒屋通いなどを観客側と混然となって楽しむ存在だ。そういう意味で、女優と言う存在はかなり早い時期にG−DロジックからS−Dロジックへの転換を図っていたと言えなくもないような言えなくなくもないような。

遺憾な。近頃日記の文章を上手いことまとめようとして失敗してる。

_ 「ブラタモリ」

ここ数回アンコール放送だったが今夜は「日本の住宅」。これまでは東京内でも各地域に特化した各論的な番組だったが、今後はこんな風に建築とか交通とかいった総論的な方向に行くんだろうか。


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