RSSフィード:http://alpha-ralpha.com/diary/index.rdf
2013-06-18 [長年日記]
_ [読書] 「渋澤龍彦全集1」
読書もローテーションで、ということは先日書いた。大学時代はかなりローテーションを意識して読んでいたと記憶しているが、おかげで結構味わえるだけの知識の無い本をただ目を通すだけで読んだことにしてしまったりしてた。キェルケゴールとかヤスパースとか森鴎外とかバラードのSFとかはそんな感じだった。読書においてもマゾだったのだ。荒俣宏とか中野美代子とかは膨大な知識を面白くわかりやすく書いていてくれたのでかなり救われた思いがあった。で、今近現代の文学として手近にある本の何を読むかということになって、中谷宇吉郎や寺田寅彦はしばらくいいやと思い、積読中の積読だったタイトルの本を読みだした。初期の作品と思われちょっと軽薄な感じがしなくもないが、まあここからなのだという感じでもある。だんだん、けものみちのような人のなかなか訪れない世界へと連れて行かれることになるんだろう、という期待だけが今はある。でも寝る前に読むので数ページずつということで進みは異常に遅いであろう。しかもこの本はちょっと頑張って買ったにもかかわらず、建付けの悪い自宅の作り付けの棚に置いておいたせいで雨水が侵入して見事にカバーも函もシミができている。続巻も読む気になったなら、たぶんこの第1巻は新しいものを買いなおすに違いない。続く。